お買い物用自転車
 普通ママチャリと呼ばれているこの自転車、日本だけにある車種でアメリカやヨーロッパにはないそうです。アップハンドルで、前にカゴ、泥除け、ランプ、スタンドがついているこの自転車は、よく考えられています。
 そのはじまりは昭和35年頃、それまで実用一点張りで黒い塗装の自転車ばかりだったのをヨーロッパの自転車のようにカラフルでオシャレに主婦の日常に使えるよう、工夫されたのがはじまりだったようです。かつて高度経済成長という時代があって、その頃大都市の郊外に新興住宅地ができはじめ、家の近くに商店も少なく、遠くまでお使いに行く主婦の日常の足として受け入れられました。ちなみにチャリンコという呼び方は韓国語の自転車をあらわすチャジョンゴからきているようです。ついでに自転車王国、中国では自転車のことは自行車と表現します。
  20インチや22インチといった車輪径の小さなミニサイクルという自転車がはやりましたが、今は26インチくらいのものが主流になりました。
 自転車は部品の規格化、生産の分業化、流通の効率化などによって、価格上昇の最も少ない工業製品のひとつです。メーカーさんや問屋さんの毎日の工夫や努力のおかげで安全で使いやすい自転車をお客様にお渡しすることができます。